Codex編|物販の月次レポートを例に

AIエージェントに仕事を任せる
5つのステップ

「何をどう頼めばいいか分からない」方のための、頼み方の順番とコピーして使える指示文です。

図の動きは、止めても読めるように作ってあります

まず、チャットとエージェントの違い

ChatGPTやGeminiのチャットは、聞いたことに答えてくれる相談相手です。
CodexのようなAIエージェントは、パソコンの中のファイルを読んで、作って、保存するところまでやってくれる「仕事を任せる新人」です。

💬 チャット

1つ聞くと、1つ答えが返ってくる。
ファイルは自分で1つずつ貼る。結果は画面の文字。

🤖 エージェント(Codex)

フォルダごと任せると、何十個のファイルでも順番に読んで、表やレポートをファイルにして保存してくれる。

毎月ダウンロードしたCSV 5月6月7月 8月9月10月 Codex 読んで作る 月ごとの比較表Excelファイル グラフ付きレポートブラウザで開くファイル

フォルダの中身をまとめて読み、比べた結果をファイルにして渡してくれる

だから、頼み方も変わります

チャットの答えは画面の文字で終わりますが、エージェントはパソコンの中で実際に作業をします。そのぶん、頼み方のコツが違います。

💬 チャット🤖 エージェント
頼んだ結果画面に答えが出るだけファイルを作る・書き換える・保存する
失敗したとき聞き直せば済むファイルが変わってしまうことがある
渡すもの質問の文章フォルダごと(材料のファイル)
頼み方のコツ答えを見て、一言足して聞き直す作らせる前に、中身と約束を先に決める
終わったあと答えを読むファイルを自分で開いて確かめる

チャットは「あとから直す」頼み方、エージェントは「先に決めておく」頼み方です。
ただし、「誰向けか・何に使うかを伝える」「いい感じに、ではなく具体的に伝える」の2つは、どちらでも効きます。

エージェントに向いている仕事の見分け方

次のうち2つ以上当てはまるなら、チャットよりエージェントの出番です。

毎月のビジネスレポートや広告レポートをフォルダにためている方は、3つとも当てはまります。このページでは、これを例に進めます。

大事なこと:AIが「できること」と、「確認せずに任せてよいこと」は別です。最初は、読む・まとめる・比べるところから任せましょう。削除・送信・公開・購入のような取り消しにくい操作は、必ず自分で確かめます。

頼み方は、この順番

いきなり「作って」と頼まず、新人に仕事を教えるつもりで、順番に進めます。ボタンを押すと、そのステップへ移動します。

準備任せる前に
→
1質問させる
→
2まとめさせる
→
3任せる
→
4確かめる
→
5保存する

準備

任せる前に、作業用のフォルダを用意する

AIが触ってよい場所を、先に決めておきます。もし間違えても、元のファイルが無事なら安心です。

  1. 毎月のCSVが入ったフォルダをまるごとコピーして、「月次レポート_AI用」という名前にする(元のフォルダはそのまま残す)
  2. CSVの中に、お客様の名前や住所などが入っていないか開いて確かめる。入っていたら、そのファイルは入れない
  3. Codexを開き、作業するフォルダとして「月次レポート_AI用」を選ぶ
ここまでできたらOK:コピーしたフォルダだけを、Codexで開いている

ステップ1

1いきなり作らせず、AIに質問させる

AIは、あなたが何に使いたいのかを知りません。AIのほうから1つずつ質問してもらうと、自分でも気づいていなかった「やりたいこと」がはっきりします。

コピーして使う指示文
このフォルダには、Amazonのビジネスレポートと広告レポートのCSVが、月ごとに入っています。
これを使って、月ごとの売上と広告の成果を比べたいです。
まだ細かいところは決まっていません。

私の目的が分かるまで、1回に1つずつ質問してください。
専門用語は使わず、初心者にも分かる言葉でお願いします。
私が「進めて」と言うまでは、作り始めないでください。

→ AIから「どの数字をいちばん見たいですか?」「何か月分を比べますか?」のような質問が1つずつ来ます。分かる範囲で答えましょう。

質問が難しくて答えられないとき

コピーして使う指示文
その質問は、私には判断が難しいです。
選べる案を2〜3個と、それぞれの違い、今回のおすすめ、あとから変えられるかを教えてから、もう一度聞いてください。
ここまでできたらOK:AIの質問に答え終わって、AIが「準備ができました」のように言っている

ステップ2

2作る前に、決まったことをまとめさせる

作り始めてから「思っていたのと違う」と分かると、やり直しが大変です。作る前に、AIの理解を文字で出してもらい、ここで食い違いを見つけます。

コピーして使う指示文
作り始める前に、ここまでで決まったことを次の6つで短くまとめてください。

1. 何を作るか(保存する場所とファイル名)
2. 何を材料にするか
3. どうなっていれば完成か
4. どのファイルを操作するか
5. 私の確認が必要な操作
6. 完成したら、私が何を開いて確かめればよいか

まとめたら、私の返事を待ってください。

まとめを読むときは、ここを見ます

  • 「3. 完成」が具体的か(例:月ごとの売上・注文数・広告費・広告からの売上を並べた表と、前の月と比べたグラフ)
  • 見たい数字が抜けていないか。違っていたら「広告費1円あたりの売上も見たい」のように、その場で伝える
  • 「4. 操作するファイル」が、作業用のフォルダの中だけになっているか
ここまでできたらOK:6つのまとめを読んで、「これで合っている」と思えた

ステップ3

3守ってほしいことを添えて、任せる

「元のファイルは書き換えない」「どこに保存するか」を最初に伝えておくと、安心して任せられます。計算のしかたも書き残してもらうと、あとで確かめやすくなります。

コピーして使う指示文
その内容で進めてください。このフォルダの中だけで作業してください。

元のCSVは書き換えたり消したりせず、結果は「分析結果」という新しいフォルダに保存してください。
レポートの最後に、計算に使った列の名前と計算のしかたを書いてください。

ファイルの削除、インターネットへの接続、新しいソフトのインストールが必要になったら、実行する前に私に確認してください。
終わったら、保存した場所と、私が確かめるべき点を教えてください。
「確認してください」と書くだけでは、止まる保証はありません。Codexは標準の設定で、作業フォルダの外を触る操作や、インターネットにつなぐ操作の前に、画面で許可を求めてきます。
許可を求められたら、内容を読んでから許可しましょう。分からないときは許可せず、「これは何をする操作ですか?元に戻せますか?初心者向けに説明して」と聞き返します。
ここまでできたらOK:AIが「分析結果」フォルダに保存して、確かめる点を教えてくれた

ステップ4

4「完成しました」をうのみにせず、自分で確かめる

AIは、計算の元にする列を取り違えることがあります。全部を見直す必要はありません。1か月分だけ、本物と見比べれば十分です。

  1. 「分析結果」フォルダの表とレポートを開く
  2. どれか1か月の売上の合計と広告費の合計を、セラーセントラルの画面と見比べる
  3. 合っていれば、ほかの月も同じ計算なので安心できる

違うところがあったら、こう伝える

「なんか違う」ではなく、どこが・どうなってほしいかを伝えるのがコツです。

コピーして使う指示文([ ]の中を書き換える)
作ったものを確認しました。

・このまま残してほしいところ:[例:月ごとに横に並んでいる表の形]
・違うところ:[例:9月の広告費が、セラーセントラルの画面より多い]
・こうなってほしい:[例:画面と同じ金額になってほしい]
・直したあとに確かめること:[例:9月の広告費が画面と合っているか]

直す前に、原因とどう直すかを短く説明して、私の返事を待ってください。
ここまでできたらOK:1か月分の数字が、セラーセントラルの画面と合っている

ステップ5

5うまくいった手順を「スキル」として保存する

スキルは、AIのための作業手順書です。保存しておくと、来月からは新しいCSVをフォルダに入れて、ひとこと頼むだけで同じレポートができます。

コピーして使う指示文
今回の手順を「月次レポートの比較」というスキルとして保存してください。

来月からは、新しい月のCSVをフォルダに入れて「月次レポートの比較をして」と頼むだけで、今回と同じ形の表とレポートができるようにしてください。
元のCSVを書き換えないこと、作る前に私に確認することも、手順の中に入れてください。

来月からの頼み方:

コピーして使う指示文
月次レポートの比較をして。今月の分のCSVをフォルダに追加しました。
一度うまくいっても、数字の確かめ(ステップ4)は毎月やりましょう。セラーセントラルのCSVの形が変わると、計算がずれることがあります。
ここまでできたらOK:次の月に、ひとことで同じレポートができた

困ったときは

こうなったらこうする
AIの説明が難しい「専門用語は解説しながら、初心者にも分かるように説明して」と頼む
何を許可してよいか分からない許可せず、「この操作で何が起きるか、元に戻せるか」を聞く
やりたいことが多すぎて、まとまらない「必ず要るもの・あると良いもの・今は要らないものに分けて、まず一番小さい案を1つすすめて」と頼む
直してもらっても、うまくいかないどこが違うかを、ステップ4の形でもう一度具体的に伝える
前とは別の仕事を頼みたい新しい会話(スレッド)を始める。1つの会話には1つの仕事

まとめ

ステップやることひとことで
準備フォルダをコピーして、そこで作業させる触ってよい場所を決める
1AIに質問させて、やりたいことを固めるいきなり作らせない
2作る前に、決まったことを6つでまとめさせる食い違いを先に見つける
3守ってほしいことを添えて任せる元のファイルは書き換えさせない
41か月分を、本物の画面と見比べる「完成しました」をうのみにしない
5手順をスキルとして保存する来月から、ひとことで済む

もっと自動にしたくなったら(仕組み化)

ここまでできたら、次は「毎回頼まなくても回る形」にしていけます。やり方を自分で調べる必要はありません。同じ会話の続きで、そのままAIに聞けば大丈夫です。

コピーして使う指示文
これを仕組み化するためにはどうしたらいいですか?
初心者にも分かるように、選べる方法と、それぞれの手間と注意点を教えてください。
まだ何も変更せず、私の返事を待ってください。

→ AIが、今回の作業に合った方法をいくつか教えてくれます。そこから先も、このページと同じ順番(質問させる → まとめさせる → 任せる → 確かめる)で進めましょう。

これでも分からない方は、8月の大阪のAI実践会でこのことについて詳しく説明しておりますので、その資料をご購入いただけると、スムーズに仕組み化できるかなと思います。